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リースバックとリバースモーゲージは併用できる?制度の違いと注意点

老後の資金確保や生活費の工面に悩む際、持ち家を活用した資金調達方法として注目されるのが「リースバック」と「リバースモーゲージ」です。どちらも自宅に住み続けながら現金を得られる仕組みですが、その内容は大きく異なります。

ここで多くの方が抱く疑問が、「この二つを同時に利用(併用)することはできるのか?」という点です。結論から言えば、原則としてこの二つの制度を同じ物件で併用することはできません。

本記事では、なぜ併用が不可能なのかという理由から、それぞれの制度の決定的な違い、そして自分に合った選択をするための注意点を詳しく解説します。


1. リースバックとリバースモーゲージの併用は原則不可

まず結論ですが、一つの家に対してリースバックとリバースモーゲージを同時に利用することはできません。その最大の理由は、両者の「所有権」と「担保」の扱いに矛盾が生じるからです。

併用できない理由:所有権の所在

リースバックは、家を第三者(不動産会社など)に売却し、賃貸として住み続ける仕組みです。つまり、売却した時点で家の所有権はあなたから買主へ移ります。

一方、リバースモーゲージは自宅を「担保」に入れて銀行などから融資を受ける仕組みです。融資を受けるためには、当然ながら本人がその物件の所有者である必要があります。

売却して自分のものではなくなった家(リースバック)を、自分のものとして担保に入れる(リバースモーゲージ)ことは論理的に不可能です。そのため、この二つを重ねて利用することはできないのです。


2. リースバックとリバースモーゲージの徹底比較

どちらを選ぶべきか判断するために、まずはそれぞれの仕組みの違いを表で整理してみましょう。

比較項目 リースバック リバースモーゲージ
契約の形態 不動産売買 + 賃貸借契約 金銭消費貸借契約(融資)
所有権 買主(会社等)へ移転する 自分のまま(担保設定)
資金の使途 制限なし 制限がある場合が多い(生活資金等)
毎月の支払い 家賃(賃料)が発生 利息のみの支払い(元金は死後精算)
対象物件 戸建て・マンション問わず幅広 主に評価額の高い戸建てが中心
年齢制限 特になし 主に55歳〜60歳以上
相続人の同意 不要(売却済みのため) 必要(トラブル防止のため必須)

3. リースバックの仕組みとメリット・デメリット

リースバックは、不動産会社などの専門業者に自宅を買い取ってもらい、その後は賃貸契約を結んで同じ家に住み続ける手法です。

リースバックのメリット

  • 短期間で現金化が可能:売却手続きのため、融資の審査よりも早く現金が手に入ります。
  • 固定資産税の負担がなくなる:所有権が移るため、税金や火災保険料の支払いがなくなります。
  • マンションでも利用しやすい:リバースモーゲージに比べて物件の制限が少ないのが特徴です。

リースバックのデメリット

  • 家賃が発生する:これまでは不要だった「住むための費用」が毎月発生します。
  • 売却価格が市場価格より安くなる:一般の売却相場の7割から8割程度になることが多いです。
  • 永住できる保証がない:賃貸契約が「定期借家契約」の場合、期間満了後に再契約できず退去を求められるリスクがあります。

4. リバースモーゲージの仕組みとメリット・デメリット

リバースモーゲージは、自宅を担保に金融機関から借り入れを行うローンの一種です。生存中は利息のみを支払い、契約者が亡くなった後に家を売却して元金を一括返済します。

リバースモーゲージのメリット

  • 所有権を持ち続けられる:あくまで「借金」なので、家は自分の名義のままです。
  • 毎月の支払いが抑えられる:支払うのは利息のみのため、生活費を圧迫しにくいのが利点です。
  • 老後資金の補填に最適:年金形式で定期的に受け取れるタイプもあり、生活の安定に寄与します。

リバースモーゲージのデメリット

  • 評価額の下落リスク:地価が下がると融資限度額が見直され、返済を求められる可能性があります。
  • 金利上昇リスク:変動金利が多いため、将来的に支払利息が増える懸念があります。
  • 相続人とのトラブル:家を売却して返済するため、子供に家を残したい場合は向きません。

5. どちらを選ぶべき?判断のポイント

どちらの制度が適しているかは、現在の家族構成や住まいに対する考え方によって決まります。

リースバックが向いている人

  • 早くまとまった現金が必要な方
  • 借金をすることに抵抗がある方
  • マンションに住んでおり、管理費や修繕積立金の負担を減らしたい方
  • 将来的に買い戻す(再び所有権を得る)可能性がある方

リバースモーゲージが向いている人

  • 自宅の所有権を維持しておきたい方
  • 毎月の支出を最小限(利息のみ)に抑えたい方
  • 土地の資産価値が高い戸建てに住んでいる方
  • 相続人がおらず、家を最終的に処分しても構わない方

6. 利用前に必ず確認すべき注意点

どちらの手法を選ぶにせよ、後悔しないために以下の3点は必ず確認しておきましょう。

1. 相続人への相談

リースバックは所有権が移るため、将来子供たちがその家を継ぐことはできなくなります。リバースモーゲージも、最終的には家を売って返済するため同様です。後々の親族間トラブルを防ぐため、事前の話し合いは必須です。

2. 契約内容の精査

リースバックの場合、賃貸契約が「普通借家」か「定期借家」かを確認してください。長く住み続けたいのであれば、更新が可能な契約形態を選ぶ必要があります。

3. 将来の生活設計

リバースモーゲージには「長生きリスク」があります。想定以上に長生きし、融資限度額を使い切ってしまった場合や、金利が急騰した場合の備えが必要です。リースバックも、年老いてから家賃を払い続けられるか、しっかりとした収支計画が求められます。


7. まとめ

リースバックとリバースモーゲージは、どちらも「自宅を活用して老後資金を作る」という目的は共通していますが、所有権の有無や月々の支払いにおいて正反対の性質を持っています。

残念ながら併用はできませんが、それぞれの特徴を正しく理解すれば、あなたのライフスタイルに最適な道が見つかるはずです。まずは自分の優先順位が「所有権の維持」なのか「早期の現金化」なのかを明確にすることから始めてみてください。

信頼できる専門家や金融機関、不動産会社に相談し、複数の見積もりやシミュレーションを比較することが、失敗しないための第一歩となります。

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