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固定資産税が滞納されたまま相続した場合の対処法|税金は誰が払う?

不動産を相続する際、必ずしもプラスの財産だけが引き継がれるわけではありません。中には、亡くなった被相続人が固定資産税を滞納していたというケースも珍しくありません。

もし滞納があることを知らずに相続手続きを進めてしまうと、後から思わぬ督促状が届き、パニックになってしまうこともあります。この記事では、固定資産税が滞納されたまま相続が発生した場合の支払い義務や対処法、放置するリスクについて詳しく解説します。


滞納された固定資産税は誰が払うのか?

結論から述べると、亡くなった人(被相続人)が滞納していた固定資産税の支払い義務は、法定相続人が引き継ぐことになります。

1. 相続人が全員で義務を負う

固定資産税の滞納分は、法律上「マイナスの財産(債務)」として扱われます。相続が開始された瞬間から、相続人は預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、借金や未払いの税金といった負の財産もすべて包括的に承継します。

相続人が複数いる場合は、原則としてそれぞれの相続分に応じて分割された納税義務を負うことになります。

2. 連帯納税義務の発生

注意が必要なのは、相続人が複数いる場合、自治体側からは「連帯納税義務」があるものとして扱われる点です。これは、特定の相続人が「自分の分は払ったから関係ない」と主張しても、他の相続人が滞納していれば、自治体は全額の支払いをどの相続人に対しても請求できるという仕組みです。


滞納を放置した場合の4つのリスク

相続した不動産の固定資産税が滞納されたまま放置されると、以下のような深刻な事態を招きます。

延滞金の加算

固定資産税には、納期限を過ぎると延滞金が発生します。延滞金の利率は年によって変動しますが、納期限から1ヶ月を過ぎると一気に跳ね上がるのが一般的です。放置すればするほど、支払うべき総額は膨れ上がっていきます。

預貯金や給与の差押え

督促状を無視し続けると、自治体は滞納処分として財産の調査を行い、最終的には差押えを執行します。対象となるのは、相続した不動産だけではありません。相続人自身の銀行口座や給与、その他の動産が差し押さえられるリスクがあります。

不動産の公売(競売)

差押えを受けてもなお納付が行われない場合、自治体はその不動産を強制的に売却する「公売」の手続きに入ります。公売にかかると、市場価格よりも大幅に安い価格で売却されてしまうことが多く、相続人にとって大きな損失となります。

相続放棄ができなくなる恐れ

滞納された税金を「自分の手持ちの資金」から支払う分には問題ありませんが、もし亡くなった人の預貯金を使って税金を支払ってしまうと、「相続を承認した」とみなされる(単純承認)可能性があります。その場合、後から莫大な借金が見つかっても、相続放棄ができなくなるため注意が必要です。


滞納がある場合の対処法ステップ

相続した不動産に滞納があることが判明したら、以下の手順で冷静に対応しましょう。

ステップ1:正確な滞納額を把握する

まずは市役所や町村役場の税務課へ行き、納税証明書や非課税証明書、名寄帳などを確認します。被相続人宛ての督促状が手元にあれば、それを持参して現在の正確な残高(延滞金含む)を問い合わせてください。

ステップ2:相続するか放棄するかを判断する

プラスの財産よりも、滞納額やその他の借金の方が多い場合は、家庭裁判所で「相続放棄」の手続きを行うことを検討しましょう。相続放棄をすれば、最初から相続人ではなかったことになるため、滞納分を支払う義務も消滅します。※相続開始を知った時から3ヶ月以内という期限があります。

ステップ3:遺産分割協議で支払い担当を決める

相続を継続する場合、相続人同士で「誰が滞納分を負担するか」を話し合います。一般的には、その不動産を相続して所有することになった人が、滞納分もあわせて引き受けるケースが多いです。

ステップ4:自治体へ相談する

一括払いが難しい場合は、早急に役所の窓口で相談しましょう。誠実に相談すれば、分納(分割払い)に応じてもらえるケースがあります。放置するのが最も危険です。


固定資産税の支払いと相続に関する比較表

相続の方法 固定資産税の支払い義務 備考
単純承認 すべての相続人に義務がある 預貯金も借金もすべて引き継ぐ
限定承認 相続した財産の範囲内で支払う 手続きが非常に複雑
相続放棄 支払い義務はない 他のプラスの財産も一切もらえない
遺産分割協議 協議で決めた人が支払う 対外的な納税義務は連帯して残る

相続した滞納税金は「債務控除」の対象になる

税金の支払いは負担になりますが、相続税の申告が必要なケースにおいては、滞納していた固定資産税を「債務」として扱うことができます。

つまり、亡くなった人が支払うべきだった税金を相続人が代わりに支払った場合、その金額を相続税の課税対象額から差し引くことができるのです。これにより、結果として相続税を安く抑えられる可能性があります。領収書は必ず保管しておきましょう。


まとめ

固定資産税の滞納がある不動産を相続した場合、その義務は避けて通ることはできません。もし支払いが困難であったり、不動産自体の価値に疑問を感じたりする場合は、早めに相続放棄を検討するか、専門家に相談することをお勧めします。

最もやってはいけないことは「督促状を無視して放置すること」です。延滞金が膨れる前に、まずは役所での現状確認から始めてみてください。

今回の記事の内容について、より詳細な相続税の計算や、特定の状況における法的アドバイスが必要な場合は、税理士や弁護士などの専門家へ相談することをお勧めします。

この記事が、あなたの不安を解消する一助となれば幸いです。

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