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リースバック

高齢の親にリースバックを勧めても大丈夫?家族が知っておくべき注意点

高齢の親に「今の家に住み続けながら老後資金を確保できる」というリースバックを提案しようと考えている方は多いはずです。しかし、リースバックは仕組みが特殊なため、安易に勧めると取り返しのつかないトラブルに発展するリスクも孕んでいます。

この記事では、高齢の親にリースバックを勧める際、家族が必ず知っておくべき注意点やメリット・デメリットを徹底解説します。


リースバックの基本的な仕組み

リースバックとは、自宅を専門の不動産会社などに売却し、売却後は買主と賃貸借契約を結ぶことで、そのまま同じ家に住み続ける仕組みです。

通常の売却であれば家を引き渡して引越しが必要ですが、リースバックなら住環境を変えずに、売却代金というまとまった現金を得ることができます。

リースバックの流れ

  • 不動産会社に自宅を査定してもらう
  • 売却価格と、売却後の家賃(賃料)を決定する
  • 売買契約と賃貸借契約を同時に締結する
  • 売却代金を受け取り、家賃を払いながら居住を継続する

高齢の親に勧めるメリット

親世代にとって、リースバックには心理的・経済的な大きなメリットがあります。

1. 引越しの負担がない

高齢者にとって、長年住み慣れた家を離れるのは肉体的にも精神的にも大きなストレスです。リースバックなら、近所付き合いや生活動線を変えることなく生活を続けられます。

2. 老後資金を即座に確保できる

年金だけでは不足する生活費や、突然の医療費、介護費用の備えとして、自宅の資産価値を現金化できます。

3. 固定資産税や修繕費の負担がなくなる

所有権が不動産会社に移るため、毎年の固定資産税や、高額な建物の維持管理費(屋根や外壁の修繕など)を支払う必要がなくなります。


家族が絶対に知っておくべき5つの注意点

ここからが本題です。リースバックには「落とし穴」も多く、家族が内容を精査せずに進めると、数年後に親が路頭に迷うことになりかねません。

1. 売却価格が市場価格より安くなる

リースバックの売却価格は、通常の仲介売却と比較して、市場価格の7割から8割程度になるのが一般的です。不動産会社側が将来の再販リスクなどを考慮するためです。

2. 家賃が周辺相場より高めに設定される

リースバックの家賃は「物件の価値」ではなく「売却価格」に連動して決まることが多いです。一般的に、年間家賃は売却価格の7パーセントから10パーセント程度に設定されます。これにより、周辺の賃貸マンションよりも割高な家賃を払い続けることになるケースが少なくありません。

3. 「ずっと住める」とは限らない

契約の種類には注意が必要です。

  • 普通借家契約:更新が可能で、借主が希望する限り住み続けやすい。
  • 定期借家契約:契約期間満了で終了し、再契約には貸主の合意が必要。

多くのリースバック業者は「定期借家契約」を採用しています。数年後に契約更新を断られ、高齢になってから強制的に退去を迫られるリスクがあることを理解しておきましょう。

4. 相続できる資産がなくなる

当然ですが、家を売却するため、将来子供たちがその家を相続することはできなくなります。親族間で合意が取れていないと、相続発生時に大きなトラブルの原因となります。

5. 家賃負担が家計を圧迫する

売却代金で一時的に潤っても、年金収入に対して家賃が高すぎると、数年で売却代金を使い果たしてしまう可能性があります。


メリット・デメリット比較表

検討をスムーズに進めるために、特徴を一覧表にまとめました。

項目 リースバックの内容 注意点・リスク
居住環境 そのまま住み続けられる 契約形態により退去の可能性がある
現金化 短期間でまとまった資金を得られる 売却価格は市場相場より低い
維持費 固定資産税・火災保険料が不要 毎月の家賃支払いが発生する
相続 資産整理(現金化)が容易になる 自宅という不動産資産は消失する
修繕 基本的に所有者が行う 軽微な修繕は自己負担になる場合が多い

失敗しないためのチェックリスト

親にリースバックを勧める前に、家族で以下の項目をチェックしてください。

  1. 親の判断能力はしっかりしているか:認知症などで判断能力が低下している場合、契約自体が無効になる恐れがあります。必要に応じて専門家を交えましょう。
  2. 家賃の支払いシミュレーションは十分か:「売却代金 ÷ (月額家賃 - 以前の固定資産税月割分)」を計算し、何年で資金が底をつくかを確認してください。親の平均余命を考慮した計画が必要です。
  3. 契約形態は「普通借家」か「定期借家」か:長く住むことが目的であれば、普通借家契約を結める会社を選ぶのが鉄則です。
  4. 他の親族(兄弟姉妹など)の同意は得られているか:「勝手に実家を売った」と言われないよう、推定相続人全員に説明しておくことが重要です。
  5. リバースモーゲージとの比較はしたか:「家を担保にお金を借りる(住み続ける)」リバースモーゲージの方が、高齢者にとっては有利な条件になる場合があります。

リースバックが向いているケース・向いていないケース

向いているケース

  • 数年以内に施設への入居を検討しており、それまでの「つなぎ」として住みたい。
  • 借金の返済など、急ぎでまとまった現金が必要。
  • 子供に家を相続させる意思がなく、自分たちの代で資産を使い切りたい。

向いていないケース

  • できるだけ安く、長く住み続けたい(公営住宅や通常の賃貸の方が安上がり)。
  • 資産をできるだけ多く残したい。
  • 家賃を支払えるだけの安定した収入(年金など)が不足している。

まとめ:家族による「伴走」が不可欠

高齢の親にとって、リースバックは老後を豊かにする有効な手段になり得ます。しかし、不動産会社との契約には複雑な条件が絡むため、高齢者一人で判断させるのは非常に危険です。

家族が客観的な視点でシミュレーションを行い、複数の会社から相見積もりを取るなど、徹底的なサポートを行いましょう。親の安心を守るためには、目先の現金だけでなく、10年後、20年後の生活設計を見据えた決断が必要です。

まずは、信頼できる複数の不動産会社へ資料請求をし、家族会議の場を設けることから始めてみてはいかがでしょうか。

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